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5 恒例パリ飲み食い編






Le Jardin d’Artemis

ムニュ(前菜+主菜+デザート) €17.50にメイン加算€2.50
前菜:カモのテリーヌ、グリーンペッパー風味 Terrine de canard au poivre vert
主菜:サーロインのグリルとドーフィネ風グラタン Faux-fillet grillé et gratin dauphinois
デザート:エスプレッソ Café

ムフタール通りの坂上に近いあたりにあるレストラン。
パリに着いた夜、まだ入ったことのない店を物色していて、まあここかなと声をかけたら、最後まで客は自分だけでした。フロアの兄さんは窓の外を見やって「今夜はめっちゃ寒いからみんな急いで歩いていっちゃうよ」とかつぶやいていたけれど、店に魅力がないんじゃないの?
とにかく肉を食べたかったので到着早々ビフテキだよ♪ 味は普通。
デザートの選択肢にカフェ(または紅茶)が含まれているのはいいですね。






Cave la Bourgogne

日替わりメニュー Plat du jour スズキのポーション、ザルガイのバターソース、バターライス
Bar portion, beurre de coques, Riz) €14.60
シャルドネ 1/4ピシェ Chardonnay pichet 1/4) €7.50

ムフタール通りの坂下、サン・メダール教会の向かい側にあるカフェ兼ビストロ。
去年も行ったじゃんといわれそうだけど、新規開拓をめざしてうろうろしたもののどこも気乗りしなかったんですよね。ここは若い人中心に一日中にぎわっていて評判もよいです。カウンターでビールだけ飲むこともたまにあります。
魚料理&白ワインというのは古賀のレパートリーとしては非常にめずらしいですね。25cmくらいのスズキを尾頭つきで焼いて、小さな貝のバターソースをかけてあります。日本料理の慣わしでは海の魚は頭を左にするんだけど逆だね。スズキは淡水魚といえなくもないか。そもそもこのサイズだとセイゴかな? けっこう太い骨がたくさんあるしどうやって食べるのかなと思って近くのテーブルを見たら、みんな口元から指先でほじり出していたので、安心して無作法に。骨入れにともってきてくれたお皿がやたらとでかいのがおもしろい。こういうときだけ大和魂を発揮して?魚をキレイに食べるということをめざしました。まずは成功。店名がブルゴーニュなのでシャルドネを頼んだら、これが美味しかったです。






Le Clou de Paris

日替わりメニュー 鶏の腿肉エストラゴン風味、タリアテッレ
Cuisse de poulet à l’estragon, tagliatelles) €11.50

 

サン・アンドレ広場のカフェ。いつも1回はここで昼ごはん食べていますね。
ドゥミ・プレッション(25センチリットルの生ビール)といったつもりが倍サイズのジョッキがやってきた。もごもごいってしまったかな? 大は小を兼ねるので別にいいけどね。食後にエスプレッソもとったので昼間から込み込み€20を超えてしまいました。鶏モモはフランスの定番メニューで、食べながら解体ショーみたいな気分になってきます。タリアテッレ(イタリアのパスタ)がどっさりついているので腹いっぱいになりました。






Hippopotamus

リブロースステーキ220g Entrecôte
テーブルワイン 31センチリットル Lyonnais 31 cl

カバのマークのステーキチェーン、サン・ラザール駅前のお店。
いうところのファミレスで、1920時ころの早い時間に行くと子連れのファミリー層ばかりですが、全体としてはけっこう老若男女が来ています。美味いかと聞かれると微妙ながら、何だか惰性のようによく使うんですよね。てか、鉄道旅を終えてパリに戻ってくると反射的に食べたくなる(笑)。
ソースや付け合わせ、焼き方を指定しなければならないので、フランス語もしくは英語でちゃんと発注できるようにしておきましょう。いうところのミディアムはア・プワン(à point)、レアはセニャン(saignant)といいます。もっと生に近いとブルー(bleu)。私はいつもセニャンです。フライドポテト(pommes frites 英語で発注するときにはfrench friesといいましょう)はどうも、という向きはグリーンサラダ(salade verte)を頼むといいですよ。
安いカフェから上等なレストランまで、フランスの飲食店でステーキを置いていないところはほとんどなく、これくらい日常的な食べ物もないので、先生牛肉ばかりとかいわないでください! と伏線を張っておきましょう。
このチェーンはパンが美味しくない(と思う)。普通のバゲットを出してくれればいいのに、ぽそぽそして硬いやつが供されます。牛肉に合うように開発されたとかいうやつなんでしょうけどね。大きなハンバーガーも食べごたえがあっていいですが、ファストフードでなくレストランでハンバーガーを頼むと肉がレアになっていることが多い(それが美味いと考えられている)ので日本人の感覚とはちょっと違うかもしれません。




 


Au Petit Bistrot

ムニュ €14.50
前菜:野菜のポタージュ当店風 potage de lègumes, maison
主菜:牛肉の赤ワイン煮込み bœuf bourgignon
デザート:フロマージュ・ブラン fromage blanc
赤ワイン 25センチリットル vin rouge, pichet 1/4 €5
エスプレッソ café €2

ムフタール通りの坂下に近いところにあるビストロ。
ここも最近使いすぎか。で、いつも前菜はポタージュなのね。これすごく好きなんですよ。メインのブフ・ブルギニョンはこってりしていてなかなか食べでがあります。このお店はコスパとかセンスの面で界隈では頭ひとつくらい出ていると思う。
隣のテーブルで食事していたのは英語を話すビジネスマンふうの若い男性。ごっついステーキと格闘したあとデザートにチーズプレート(assiette de fromage)をとって、その量の多さに「オーマイガー」といいながら腹をさすっていました。肉をさんざん食べたあとこってりチーズをパンに乗っけてデザートとして食べるフランス人っていったい何を考えているのだろう。フランスかぶれと思われがちですが、食後のチーズというのはいまもって無理です私。






Café Panis

カフェ・クレム Café crème €4.50

ここも毎度出てくるノートルダム横(左岸側)のカフェ。大聖堂の見える角のテーブルについてお茶するというのがパリに着いた翌朝のルーチンです。それはいいのだけど、肝心のノートルダムがことし850周年のため広場にでっかい観客席?を設置してあり、せっかくのアングルが台無し!








Le Rostand

エスプレッソ Café €2.90

リュクサンブール公園の前にある、わりに有名なカフェ。
公園の北辺をなぞるヴォジラール通り(Rue de Vaugirard)沿いには品のいいカフェがいくつか並んでいます。けっこう込み合っていましたが窓際のいいところに1人ぶんの場所を見つけ、難しめの本を読んでみました。
混雑するカフェで何か飲むときには、早い段階で代金をテーブルに置いておいて、ギャルソンさんが気づいたときに決済してもらうのがいいです。さあ出ようというときなかなか来てくれなかったりするのでね。精算済みの場合にはレシートを破ってくれます(そんなんでいいのか?といつも思いますが)。写真は精算前。支払うと小皿が回収されます。カウンターで立ち飲みする際には、小皿を裏返すと精算済みのしるし。

 





Le Canon des Gobelins

カフェ・クレム Café crème €3.90

常宿ちかくのレ・ゴブラン交差点にあるカフェ兼ブラッスリー。料理は本格的でなかなか美味いですよ。私はもっぱらカフェとして利用しており、窓際の席(Brasserieieの下あたり 笑)がお気に入り。目の前を幹線道路のサン・マルセル通り(Boulevard Saint Marcel)が通っていて自動車、自転車、歩行者の交通量がかなりありますので、「大都市の日常」みたいなあわただしさをガラス越しに見ながらお茶するおもしろさがあります。3で触れたようにパリの寒風に負けて風邪を引いてしまい最終日の午前はうろうろしたくなかったため、宿をチェックアウトしてすぐここに駆け込みました。





Le Lutece

エスプレッソ Café €2.30

そんなわけで歩きたくないながら、最終日の慣例でノートルダムを参拝し、すぐサン・ミッシェルにやってきました。いつものLe ClouLe St.Andréに行こうかなと思ったものの混雑していたので、サン・ミッシェル通りに面したこの店に。場所がいいので何度か使ったことがありました。
先に精算しておけば、目の前が停留所なのでバスが来てから立ち上がっても間に合いますね。ここから27系統に乗ればレスペランスまで10分ちょっと。






番外編
フランスのカジュアル・レストランでごはん食べるとどうしても胃が重くなるので、ときどき軽食らしきものをはさみます。近くのパン屋さんで買ってきたキッシュ・ロレーヌ(Quiche Lorraine€3.60。レンジでチンしてもらいます。軽いとはいってもてのひらくらいの大きさがあるため、けっこう食べではあります。キッシュ・ロレーヌとビールというのがまた抜群に合うのです。


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