古賀毅の講義サポート2024-2025

Méthodes et TIC pour l’enseignement

教育の方法・技術とICT


千葉工業大学工学部・創造工学部・情報科学部・社会システム科学部 教職課程
前期 火曜910限(17:00-19:00) 津田沼キャンパス 6号館 612教室


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2024(令和6)年度 教職科目における指導・評定方針

 

202345月の授業予定
4
9 開講にあたって/教育の方法・技術とICTを学ぶ
4
16 主体的・対話的で深い学びと授業観の転換
4
23 目的・目標に沿った教育方法の選択
5
7 発問・板書・教材作成
5
14 授業の構想と学習指導案の作成(1)
5
21 授業の構想と学習指導案の作成(2) 
528 ICTの導入/オンライン授業の経験から学ぶ

 

 


本年度の古賀担当回は終了しました。

 

 

REVIEW 5/21

528日のレビューは遅れて更新します。しばらくお待ちください。

 

他の人の学習指導案を読むことで、自分が書いたときには気づかなかった視点などに気づくことができた。

教科にかかわりなく学習指導案を回し読みしたが、他の人の出来がよく見えて、自分の足りないところが見えて、よい時間になった。
学習指導案をつくってみて、意見交換をすると、自分に足りていなかった部分が多くありました。まだ気づけていない部分がたくさんあると思うので、理解を深めたいです。

皆の学習指導案を拝見して、それぞれの方の考え方や捉えている(抑えている)点について、話し合いを通して知ることができました。今回の経験を糧に、今後の学習指導案の製作に生かしていきたいと思います。まず第一歩として、今回の案の改善です。

指摘ゼロになるよう、繰り返し学習指導案を見返したが、グループの人に見てもらうと、思っていた以上に指摘があり、それも同じようなところばかりだったので、次はそうならないように気をつけたい。

ネットの学習指導案をいろいろ見ているうちに時間がなくなり、杜撰なものになってしまった。余裕をもって計画的に取り組まなければならないと思った。
学部の課題を含めて課題の量が多くてパンクしています。学習指導案も本気で作成しきれず、授業内であまり成長できなかったのが悔しいです。

授業展開で時間が足りるのかという不安要素があったり、説明が抜けている点があったりしたので、まだまだ詰めが甘いと思った。

他の人の学習指導案を見て、自分に不足している部分を見ることができた。次回以降につなげられるようにしたい。
学習指導案の作成がとても大変でした。自分の教科だけでなく他の教科とも比較して、改善するべきところがたくさん見つかりました。

他の人の学習指導案を見て参考になる点がとても多かった。とくに発問に関しては、答えを用意するとか、疑問文にするなど、改善点が多くあったので、参考にしたい。
いろいろな人の授業展開を見て見て、発問が本時の目標と結びついているものが少ない印象をもった(自分も)。教具についてももう少し学んでいきたい。

発問を疑問形にしないと生徒が困惑してしまうので、生徒に対して問いかけるということを意識して発問を考えたい。また発問に対する答えを、生徒にも伝わるように工夫したい。

他の人の学習指導案を見ることで新たな発見があった。発問内容を、答える側の視点を踏まえてあらためて考えたい。
他の人の学習指導案を見ると、自分のものは主発問が弱いように感じました。主発問にどういった効果をもたせたいのかを再度確認しようと思います。

 

 

学習指導案の作成時に、どの観点を重視するかによって授業の展開が変化するので、難しかった。

単元の目標の設定が難しかった。生徒に理解してほしい内容を単元ごとに明確化し、それに沿った授業づくりを意識したい。

さまざまな人からいろいろなことを指摘され、自分では気づかなかった部分が多かった。指摘されたことを今後に生かしていきたい。
学習指導案のレビューをしてみて、自分では気づかなかった点などを指摘していただいたので、次回はその箇所に注意して作成したいと思った。

他教科の学習指導案を見て、自分の中に視点が増えた。

情報は他の教科に比べて発問することが少ないため難しかった。

学習指導案を書きつづけると、ねらいがぶれてしまうことがあり、授業としてとうてい成り立たないようなものになってしまいました。一つ一つねらいを定めて作成していきたいです。

みなさんの学習指導案を見ていると、私のが薄っぺらくしか見えなくて、悲しくなりました。もう少し深掘りできるところがあったり、おかしなところがあったりしたので、見直してがんばろうと思います。

細かい文章表現で、伝わらない文章になっていないかといった内容の振り返りをしていなかった。もっと注視して見直そうと思った。

難しいと思いながら作成したが、フィードバックも多くてやはり難しく、来年までにがんばらなければなと思った。単元観など、基本的には学習指導要領からつくったが、実際に作成してみると何を書けばよいかわからなくなり、短くなってしまった。

 

 


開講にあたって

教育方法・技術論は、教科および教科以外の領域における教育の方法や技術を、教育課題や生徒の発達段階といった視点から考察するもので、いわゆる教職専門性の形成に資する科目です。各教科の教育法(数学科教育法など)との違いは、教科の違いを越えて共通する教育方法・技術上の問題を深めることと、近年の教育動向に即した実践的な項目を扱う点にあります。もとより直接的には教科の指導法にフィードバックされ、当面は近くおこなわれる教育実習においてそれを発揮し検証するということを意識して学んでいただくことになります。2S教育原理、3S教育課程論でもたびたび指摘したように、中等教育の置かれている状況や構造の変化に伴って、かつては「専門の先生が専門的な内容を一方的に伝達すればよい」と考えられていた中等教育でも、初等教育と同じように、しかし初等教育とは異なる仕方で、教育の方法・技術の熟達を図らなければならなくなっています。いわゆる教員養成系の大学などと異なり、千葉工業大学ではそうした方法・技術の習得にかけられる時間がかなり限られていますので、当科目を中心に、意思と意識をもって学んでください。

法令の改正に伴って、科目の名称が従来の教育方法・技術論から、2024年度より教育の方法・技術とICTに変わりました。「とICT」の部分が付加されたわけですが、千葉工大の教育方法・技術論では従来から「とICT」の内容を相当に盛り込んでおり、また教育学・心理学・情報科学の専門家が協働して担当してきましたので、法令のほうが私たちに合わせてきた感じです。ただ、この時期にICTが必修化されたのは、GIGAスクール構想、急速に進む学習環境のICT化、そしてコロナ禍でのオンライン教育の経験などが背景にあります。いままでも日本の学校ではICTを扱ってきたが、それはメイン・ストリームとはいいがたく、周縁とか端っこのようなところで、メインとは別建てで学ばれていました。日本経済の低迷や国際競争力の低下に焦る経済界の後押しもあって、いまこそICTを学校教育のど真ん中に組み込み、生徒に内面化させなければならないという決意が表れています。そのため、高等学校情報科などの特定の教科・科目でだけ扱うというのではなく、すべての学校種、すべての教科でICTの活用を図るべきものとされます。もちろん「教育の方法・技術」と「ICT」が別々にあるのではありません。ICT化が進もうと、それが何に資するのか、どこにかかわるのかを適切に知るためには、公教育の形成以来の教育方法の展開を十分に知っておかなければならないはずです。前述した経済界の焦りとか不満は、「日本の若者はICT漬けになっていて、スマホなどの操作は常時やっているのに、それを(遊びではなく)生産活動や研究に使うことができない」という点に向けられます。その趣旨を踏まえるなら、ICTの操作ができればよし、というわけでは絶対にないことがわかりますね。

「技術」に関しては、教育活動の中心となる「授業」の技術に力点を置きます。板書、発問、印刷教材の作成、視聴覚教材の活用といった、すべての教科・領域に共通する部分をあらためて検討します。また教育活動の計画書というべき学習指導案の作成も重要な学習項目です。7Sの教育実習事前事後指導では、各教科の模擬授業をおこなって教育実習実施の最終判断をしますが、7Sの段階になってもなおそうした授業技術の基礎すら心得ず、過去に生徒として見た風景を切り取っただけのような学生がちらほら見受けられます。それではとても間に合いませんので、今学期のあいだに、それなりの見通しをつけられるようにしておきましょう。

当科目は、古賀(第1回〜第7回)と、市川洋子先生(教育センター 第8回・第9回)、山崎治先生(情報ネットワーク学科 第10回〜第13回)の3名のオムニバスです。それぞれの担当パートの方針に沿って評価活動がおこなわれ、比例計算にて評点を算出し、最終の評価とします。

 

<使用するテキスト>

古賀毅・高橋優編著『教育の方法・技術とICT』、学文社、2022
CIT
サービス購買扱いですが、学文社サイト、各種通販サイトでも購入できます。

 

 

 

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