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Lisbonne et l’Océan Atlantique
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PART 3 |
「屋上」でパノラマを満喫し、通常とは順序が逆になりましたがこれからエレベータに乗って地上、というか低地側に降りてみます。エレベータというのは基本的には建物の内部にあるものですから、それだけが独立して建つというのは今となっては妙な具合で、リジュボーアの地形的な特徴にかかわる事例といえます。エッフェル作との誤解があると申しましたが、鉄塔を建ててその中に昇降機を設けるという構造自体はミニ・エッフェル塔みたいなもんです。上階に通路がある点が違うだけでね。またらせん階段を下りて、エレベータの乗り口にやってきました。内部は木製の壁で、ケーブルカーやトラムの内装と似ています。ドア横にICカードの読み取り機があり、ヴィヴァ・ヴィアジェンをタッチ。ひとりで乗り込んで待っていたら、いつの間にか屋上にいた人たち、回廊から来た人たちががどどっと入ってきて満員になります。係の人が乗り込んで、カードをタッチしましたかときちんと確認しました。
エレベータ自体はまさにエレベータですから特段に感心することはありません。そのまま垂直に下がっていきます。でも下りだけ利用するというのはめずらしい経験だね。地上部分はエッフェル塔や東京タワーと同じように乗降を分離してあり、1階(日本式だと2階)から出てきました。乗り口のある0階に小さなチケット売り場があるようです。このエレベータはメトロ、市内バス、トラム、ケーブルカーと同じカリス(CARRIS: Companhia Carris de Ferro de Lisboa)社の経営。 サンタ・ジュスタのエレベータ このままバイシャ地区を歩いてもいいのですが、この際トラムにも乗ってしまいたいので、見覚えのあるメトロのバイシャ・シアード駅まで1ブロックほど歩き、駅横のタタキみたいな階段を登りました。例のショッピングセンター(アルマゼンス)のエレベータを使えば楽ですし、メトロ駅を通り抜ければエスカレータもあるでしょうけど、まだ元気なので日の当たるところ?を歩くことにしよう。エレベータへの回廊はよほど高いところにあり、ゆえにエレベータであったわけですが、さきほどお手洗いを借りたアルマゼンスの高台側出口まではさほど登った感じはしません。€5かかるあのエレベータはやっぱり日用的でないような気がします。 シアード地区の探検は後回しにして、カモンイス広場の外れの路地みたいなところでトラム28系統をつかまえます。この電車はバイシャ地区に向かうわけですからかなりの高さを駆け下るに違いなく、どういうふうになるのか興味津々。朝から歩いてきているように、西側の高台であるバイロ・アルト地区の内部でもけっこうな高低差があり、全体に南(テージョ川側)に向かって下り勾配になっています。電車に乗ったカモンイス広場付近はその中間の踊り場でした。ほぼ満員の乗客は観光ではなく一般市民が大半のようです。電車はすぐ勾配にさしかかり、やがて90度のカーブを左折するのですが、路肩に駐車している自動車の横をぎりぎり通過するなどなかなかにスリリング。もとより駐める側も接触しない範囲を心得ているはずですけどね。シアード美術館の南側でさらに急勾配となります。道路横の建物を見れば、軽く5、6階ぶんを一気に下るのがわかりました。ケーブルカーとかアプト式(補助のラックレールと歯車を噛み合わせる)ではなく普通の粘着運転(レールと車輪の摩擦だけで走る)なのに何でイケるんだろう。リジュボーア滞在中に何度もトラムの世話になりましたけど、感心するばかりでワザの原理はよくわからないままでした。 巧みな操縦で急勾配を下る! リジュボーアのトラムには当然ながら電停名が付されているのですが、マップに固有名詞の記載がないし、車内に路線図が貼ってあるわけでもアナウンスがあるわけでもないので、はっきりいえばイチゲンにはどこに電停がありどこで降りればよいのかもわかりません。それでいいというくらいのものなのでしょう。あんがい電停間の距離があるので乗り過ごしたくはないですけどね。私が降りたのは下り坂が終わってすぐの、バイシャ地区のどこか。いま電停にして3つぶんくらい乗ってきて、カーブの急勾配もそうですが線路配置で気になるところがあったから、電車道を歩いて戻りその様子を見てみましょう(好きだね 笑)。ここから数行、「電車が坂を登ったり下ったりする」だけの話がつづくので面倒ならスルーしてくださいな。 登り坂に挑む28系統 歩いて登るのもしんどいのに・・・
ここからしばらくバイシャ地区の散策。といっても碁盤目の通りを全部のぞいていたらきりがないので、観光地っぽいところを早めに抜け出してやや生活感のある東縁のフォンケイオス通り(Rua dos Fonqueiros)を北に進むことにします。 ハム、ソーセージなどを売る屋台 クリスマス・マーケット様のものがちらほら
サンタ・ジュスタ通り越しに見るエレベータ 次のねらいはバイシャの東側に展開する高台、とくにサオン・ジョルジェ城(Castelo de São Jorge)です。トラム12系統が付近を経由するようだから、それに乗っていくことにしましょう。昨夜ちょこっとだけ立ち寄ったフィゲイラ広場に電停があります。ここはさまざまな系統の起点になっているようで、電車やバスを待つ人が路肩にあふれており、7割くらいは高齢者。フランス語を話す観光客が何組か通り過ぎました。私、朝からあっちこっち歩いているようだけど、アプローチに使ったリベルダーデ通りをのぞけば500m四方くらいの範囲をぐるぐる回っているだけなのです。傾斜がきつい箇所がかなり含まれるため二次元の地図だけ見たのではリアルな距離感がわかりませんが。 フィゲイラ広場 スマートな新型LRTは山登りをしない15系統専用 |
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