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4 花の都で飲んだり食べたり







La Petite Provence

ムニュ(Menu コース) €14.90のところ20:30までの割引で€12.90
前菜:オニオン・スープ(Soupe d’ognon
主菜:鶏肉のプロヴァンス風フリカッセ(Fricassé de volaille à la provençale
カフェ

赤ワイン 小ピシェ €7

このところ着いたその夜に世話になる鉄鍋通り(Rue du Pot de Fer)にある、その名のとおりプロヴァンス料理屋さん。といってもカジュアル・フレンチのレベルだと、トマトソースを多用することくらいしか違いがわからん。冬場のオニオン・スープはあったまっていいですね。ただちょっとすっぱいかな? チーズが勝ちすぎている感じです。赤ワインも酸味が強いので、全体にそういうテーストなのかもしれません。メインはちょっとめずらしいものを。フリカッセというのは普通ホワイトソースで煮込むのだけど、プロヴァンス風というだけあって、トマト煮込みなんですね。そのままではぱさぱさの胸肉にソースが絡んで美味いです。この店ではウサギの煮込みも食べられますが、おおむね似たような食感と味になります。付け合わせはインゲン、ホワイトアスパラガス、ニンジンをソテーしたものと、ベークドポテト。フランスでは付け合わせのインゲンというのはくったくたになるまで煮てくらかすのが通例なのに、ぱりぱりとした食感があるのがめずらしく、いいことです(笑)。この界隈には食後のカフェ(エスプレッソ)をデザートとして頼める店が多いですが、ありがたいね。


 




Le Comptoir du Panthéon

本日の肉料理(viande du jour)より
七面鳥の骨つき肉のシャルキュティエールソース、タリアテッレ添え
Osso bucco de dinde, sauce charcutière, tagliatellees) €12

グラスの赤ワイン(コート・デュ・ローヌ) €4.00
カフェ €2.40

店名は「パンテオンのカウンター」。その名のとおりパンテオンのまん前にあります。何度もこの前は通っていて、前後のお店は使っているのに、ここは未訪でした。ランチどきに入ってみたら、店内は明るく、店員さんの物腰もスマートで好感がもてます。黒板メニューにめずらしい料理が載っていたので迷わず発注。シャルキュティエールというのは「(豚)肉屋さん」という意味で、われわれがいうところの「ミートソース」みたいな感じ。肉はフォークを突き刺せないほどほろほろに煮込まれています。タリアテッレが大量にあるので、肉料理というよりパスタにソースをかけた感じになっていますが、肉自体がなかなか美味い。

ムフタール通りはパンテオンの裏手にあるのですが、どちらかというと観光客仕様。対してパンテオン周辺には地元の人が使うようなカジュアルなお店がぱらぱらあるので、機会があればまたチャレンジしてみましょう。




付け合わせはグリーンサラダのほかフライドポテト、ベークドポテト、インゲン、バターライス
ソースはペッパー、ロックフォール、バーベキュー、ベアルネーズ、エシャロット、マスタードから選択


Hippopotamus Paris 6e Vavin

シャトーブリアン・ステーキ(Fillet de Chateaubriand180g €24.50
グラスの赤ワイン(ブルイー) €4.90
カフェ €2

いや何だか久しぶりだなイポポタムス(と思ったが2年ぶりだった)。パリというかフランス中のどこにでもあるファミレス的ステーキチェーン。アフリカ系の店員さんがやたらに多いのと、客あしらいがスマートとぞんざいの両極端に分かれるのが特徴(笑)。パリに来たのだからぜひステーキを食べたいけれど、昨年後半から奥歯の工事中で、しばらく肉のかたまりを口にしていない。大丈夫かな? よし、定番のサーロインとかリブロースではなくヒレにしよう。シャトーブリアンなんて普段の視野には入ってこないのですが、上等な肉なら問題ないじゃろ。てか、イポポタムスで上等な肉なんて頼んでいいのか? ――とかいいつつレア(saignant)にしちゃったんですよね。肉はやっぱりそれでしょ。で、いつものごつごつした肉はやっぱり安物だったのねというような、やわらかくて味わいのある肉でした。バスに乗ってわざわざモンパルナスまで来た甲斐がありました。そして、まだまだ工事はつづくのだけど、これより固いステーキでもたぶん大丈夫だということが確認されました。ぱち2 (で、また暴飲暴食にならなければいいが)。


 


 



Au Petit Bistro

ムニュ €19.50
前菜:ラルドンのミックスサラダ(Panaché de Salades aux lardons
主菜:カモ胸肉のハニーソース(Magret de canard, sauce au miel
デザート:ブラウンシュガー風味のクレム・ブリュレ
crème brulée à la cassonade

赤ワイン 小ピシェ €6
カフェ €2

ここはアンパイといいますか、ムフタール通りでも料理の質とコスパが非常によい(ただし客あしらいはスタッフによって激変する!)ので、2年に1回くらい訪れます。パリ最後のディナーだったため、確実に美味いとわかっているところで食べようかな。前菜のラルドンというのは、豚の背油の部分を細切りにしたもので、カリカリに焼いて、こんなふうにサラダの味つけなどに使います。英語メニューにはdiced bacon(サイコロ状のベーコン)とありましたが、正確にいうとラルドンは燻製になっていません。私たちが食べるにはちょっと塩辛すぎるかも。それと、フランスのカジュアル・レストランで生野菜をとると、親のカタキかというくらいにフレンチ・ドレッシングが大量投入されるので、決してヘルシーではありません(汗)。ラルドンの味だけでよかったな。メインはカモ(といっても家畜のアヒル)。ハチミツのほかペッパーソース(sauce au poivre)が選べます。カモは柑橘類とか甘めのソースのほうが美味しいよねえ。カモとか仔羊なんかを普通に食べると、フランスに来たなという感じが湧いてきます。何となく、焼鳥のレバー(タレのほう)に似た風味が感じられるな。そういえば、西船橋とか津田沼の駅ナカにある焼鳥屋さんのレバーが好きで、家では赤ワインを当てているから、感覚としては近いのかもしれません。付け合わせはポテトグラタンにインゲンのソテー。

ムフタールは外国人観光客がやたらに多く、どのレストランでも仏英両語でメニューを掲出しています。隣の4人家族は英語を話していて、小さな僕ちゃんがオニオン・グラタン・スープのチーズと格闘中。パパだけがフランス語を話せるらしく、オーダーなどを引き受けていました。その向こうのテーブルは大学生くらいのにぎやかなグループで、やはり英語。みんなバラバラに注文しても、料理を出すタイミングがだいたい一致するというのはこちらの普通のサービスです。



 
対岸にコンシェルジュリーとノートルダムの尖塔が見える


Bords de Seine

日替わりメニュー(plat du jour
サーロインのボルドー風ソース、ポテトグラタン
Faux-fillet, sauce bordelaise, gratin dauphinois €14.90

グラスの赤ワイン(コート・デュ・ローヌ) €4.60
カフェ €2.80

バスで左岸に戻ろうとしていたのですが、気が変わってシャトレ地区の右岸地区で下車し、シャトレ広場に面したカフェ兼レストランで昼食をとることにしました。滞仏最終日にしていよいよハードな肉に挑戦! それにしてもでかくて、250g近くありそうだな。慎重に、肉を小片に切り分けてから口に運びましたが、何とか大丈夫でした。歯ががたがたで食事が心配だなんて、そろそろ身体のことを考えて飲み食いする齢になってしまったみたいで嫌やな〜。それにしても、大きなステーキとワインを昼間からかっ食らうなんて、東京では絶対にやらないのに、花の都に来ると平然とやっちゃいますね。


 

ノートルダムの前(左岸側)にあるPanis。パリに着いた翌朝、ムフタール通り→ルネ・デカルト通りを歩いてここまで来て、ノートルダムの見える角の特等席でカフェ、というのがここ78年定着しています。窮屈だし入り込みにくいコーナーであるためか、なぜか私が行くといつも空いています(笑)。今回は中抜けして、またパリに戻って1泊したため、最終日の朝にも同じ行動をしました。

 

モンマルトルの丘の上、プロだかセミプロだかアマチュアなのか判然としない絵描きさんが200人くらいいて、作品を売ったり似顔絵を描いたりしているテルトル広場(Place du Tertre)。スリ多発地点としても知られます。広場正面のカフェで、値段も雑な対応も観光地相場。ただ、こういう「町」の景色を見ながらお茶するのは悪くありません。


Cafés

最近は以前ほどカフェを多用しなくなっています。午後でもホテルに戻って昼寝しちゃうパターンが増えているせいかもしれない。

 

毎度出てくるル・サン・アンドレ。今回は休憩で立ち寄って生ビール1杯飲むことにしました。以前は安っぽいほうのクローネンブール(Kro)だったのに、いつの間にか上等?な1664だけになっちゃったね。

 

 

シャルル・ド・ゴール空港第1ターミナル制限エリア内のBar 407。免税コーナーをはさんで同趣旨のBar 428というのもあります。ヒースローとかフランクフルトに比べると、CDGの制限エリア内の飲食環境は貧弱で、とくにANAの飛ぶ第1はよろしくありません。このBarというか売店は、ANA東京便へのアプローチ(長いムーヴィングウォーク)の入口付近にあるため、花の都との別れを惜しんで、または搭乗前のヒマな時間をつぶすために、よく利用します。ビール€4.50、ワイン€4.40と場所がらを考えればさほど高くありません。ここ数回、パリから別の国・都市へと飛んでそのまま帰国するパターンがつづいたので、CDG1からANAに乗って帰るというのは20122月以来ということでした。いつもの繰言になりますが、来るときは楽しみがあるからいいけれども、帰りの12時間は精神的にキツいな〜。翌朝から仕事だしな〜。しかも今朝ホテルでネットを見ていたら、9年間も箱推ししているアイドルグループが「解散」と出ていて、しかも公式発表がないままなので、朝からそのことばかり考えています。たらふく飲んで気持ちを落ち着かせましょう。(日刊スポーツは余計な暴露報道などせず、どこぞの翼賛アイドル集団の御用新聞でもしていろ! 涙)

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