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4 恒例パリ飲み食い編







La Petite Provence

Menu €13.90
前菜: オニオン・グラタン・スープ(Soupe d’oignons
主菜: ウサギのプロヴァンス風(Sauté de lapin à la provençale
デザート: チョコレートムース(Mousse au chocolat

赤ワイン 1/4ピシェ €5.00
エスプレッソ €1.50


夏の鉄鍋通りはそのままライブ会場に


このシリーズではおなじみの鉄鍋通り(Rue du Pot de feu)にある、その名のとおりプロヴァンス料理店。存在はずっと前から知っているのですが入ったことがなかった。冬場はドア際に店員さんが立っているところに声をかけやすく、このお店は構造上なかなか目が合わなかったのです。夏はみんな表のテラスで食事するのでいくらでも目が合います。成田からのロングフライトを経てパリに到着した夜(お昼間に見えますが20時くらいです。サマータイムのパリは21時くらいまで明るい)に行ってみました。まあでも大衆価格だし、この界隈だし、期待したほどではないかなあ。プロヴァンス風というのは肉でも魚でもトマト風味で煮たくらかすのだけど、ラパン(ウサギ肉)にはもう少し強めの味のほうがいいかもしれません。現代の日本ではウサギを食べる機会はほとんどないけれど、向こうではけっこうポピュラーで、肉屋にまるごとぶら下がっているのが何とも不気味(汗)。鶏肉みたいなものだと思えばよいです。






Cafétéria du Musée Armée

日替わりプレート(Plat du jour) 鶏肉入りパエリア €10.00
生ビール(カールスバーグ)25cl €3.50

廃兵院アンヴァリッド(Invalides)は現在、本来の用途も少しはあるようですが、軍事博物館とドーム教会が敷地の大半を占めています。軍事博物館はフランスを中心とした戦争の歴史をかなりよい資料で伝えてくれる本格的なものですので、歴史好き、戦争オタクの人はぜひどうぞ。ドーム教会にはナポレオン1世が眠っています。そのそばに軽食堂がありました。この種の場所は食べられればいいので、味うんぬんをいってはいけません。






Le Clou de Paris

日替わりプレート(Plat du jour
牛ステーキ、ワイン商のソース(Pièce de bœuf, sauce Marchand de vin) €12.00
生ビール(ステラ・アルトワ) 25cl
ボルドー1グラス *ドリンクの価格失念しましたがそれぞれ€45くらい

いつも歓迎されている風でもないですし、すぐれて美味というわけでもないのですが、サン・アンドレ広場の雰囲気が好きで毎度ここに来ています。ステーキ&フライドポテト(フランス語でsteak frites)というのはどんなカフェにもある最もポピュラーな料理で、パリ滞在中は1度ならず食べてしまいますねえ。ワイン商のソースとやらはさほど美味ではなく、大部分は塩コショウとマスタードでばくばく。







La Fontaine

Menu €17.00
前菜: 漁師のサラダ(Salade de pécheur
主菜: ムール貝の白ワイン蒸し フライドポテト添え(Moules marinière, frites
デザート: ストロベリーアイスクリーム

瓶ビール(ハイネケン) €4.50 ×2
エスプレッソ €1.30

 

ムフタール通りから鉄鍋通りに入るところの角にある赤いひさしのレストランで、2年に1回くらいは来ているかな。カジュアルなフランス料理ならばたいていあり、ムニュ(定食)の種類も豊富なので使いでがあります。味はまあ中の上くらい。この季節のパリに来たならやっぱりムール貝だよね。蒸された貝が6070個くらい入っているでっかい鍋ごともってきて、ただひたすらに食べます。どういうわけか当地では、ムール貝にはフライドポテト、そしてワインではなくてビールがつきものだということになっています。鍋底の汁にパンをひたして食べると貝のダシを存分に味わえていいですよ〜。ただ何ぶん単純作業なので、途中でくたびれてしまいました。これは誰かと一緒のときビールのつまみにしてモヤイで食べるのがいいんだろうね。

隣席の家族連れはお父さんだけがフランス語を話していて、話し方からスラヴ系と見受けました。子どもは卓上で揚げるオイルフォンデュを喜んで食べ、お父さんは「チーズプレートをデザートではなく先に食べたいのだけど」といって発注していました。ワインのアテにするらしく、私(たち)の感覚でもたぶんそれが正解で、肉を食べたあとにチーズをデザートにするフランス人がどこかおかしいのです。きっと。日が落ちた21時過ぎになって、鉄鍋通りはいっそう賑やかになってきました。



Tire-Bouchon

Menu €13.70
前菜: 生野菜サラダ(Salade de crudités
主菜: 仔羊のロースト、ハーブソース(Côtes d’agnau aux herbes
デザート: エスプレッソ

赤ワイン 1/4ピシェ €6.00

ムフタール通りの北限(坂を登りきったところ)にある小さなレストランですが、以前にも来たことがあり、陽気なおっちゃんが今回も迎えてくれました。店名は「ワインオープナー」のことです。来店した有名人の写真を壁に貼りまくっているあたり俗人やな(笑)。食前酒のカンパリと、アミューズ(前前菜)になぜかポテトチップスがサービスでついてきました。メインの仔羊は焼き加減もちょうどよくて、フランスのレストランでごはん食べている実感が湧いてきました。ラムチョップというのも普段はなかなか口にしないですからね。「ムッシュ、パリにはお仕事か何かですか?」とおっちゃん。現地住民には見えなかったらしい。「仕事なんですけど、それはもう終わって、いまはバカンス!」






おなじみLe Saint AndréLe Clou de Parisの隣)



レ・ゴブランのLe Canon des Gobelins
ここも毎度来ていますが、夏はガラスがないのでなお気分がいい


LES CAFÉS

 
右岸はフランス銀行裏手のカフェ Café de l’Époque


パリの景観はカフェなしには語れません。大げさではなく本当に、1ブロックに1軒以上のカフェを見ることができます。朝はバーカウンターの周囲に常連たちが集まってタブロイド紙を読みながらエスプレッソを飲んでいます。常連はカウンター内の店員と握手するのがフランスらしい光景。朝から夜までノンストップで開いているので何かと重宝しますし、休憩にも、お手洗いを借りるのにも便利です。パリに行ってまで何とかバックスを使うのはやめましょうね。最初はどきどきするかもしれないけど、慣れればこんなに居心地のよい店舗形態はないと思うようになります。レストランと外観で見分けるのは、最初は難しいですが、ひさしにbarとかcaféと書いてあれば飲み物だけで受けてくれるお店(つまりカフェの要素がある)、brasserie(ブラッスリー)とあれば食事もできるしお茶もできるしたいていは休業時間がないノンストップ営業です。午前11時半くらいになるとランチタイムに入ります。テーブルに紙製のクロスが敷かれたところは「お食事席」ですので、飲み物だけの人はそれ以外のテーブルをめざしてください。フランスのレストランは店員が必ず座席を指定してきます(別の希望があればいっても失礼ではありません)が、カフェのほうは自由席です。

 
サン・ミッシェルのLe Lutece
カフェ・クレム(いわゆるカフェオレ)を頼んだらなぜか大盛りが来た! かなり濃いぞ


 


サン・ミッシェルからノートルダムに向かう複数の路地にはギリシア料理店がいくつもあって賑わっています。いうところのケバブ、こちらでは「ギリシア風サンドイッチ」または「トルコ風サンドイッチ」といいます。バゲットにはさむものと写真のようにピタで巻くものがあり、どちらも€4.506.50のあたり。フランスは着席して食事するとやたらに高いので、ケバブをお持ち帰りにすると安上がりかもしれません。ただ、けっこう脂っこいし、量も多くて終盤は飽きてきます(笑)。お持ち帰りの場合、どういうわけかフライドポテトを一緒に突っ込むのが普通。どういう順序でどう食べるのが正解なのか、私いまもって知りません。


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