PART 4
恒例飲み食い編

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相変わらず肉と赤ワインの日々。カジュアル・レストランとかカフェめしばかりなので、メニューにバリエーションもなければ進歩もありませんね(笑)。

パリに着いた夜にポ・ド・フェール通り(Rue du Pot de fer 鉄鍋通り)のレストラン、シェ・ロベールで食べた€23のコース。前菜はフォワグラのパテ、主菜は鴨のロースト・フランボワーズソース(maigre de canard à la framboise)。値段のわりに、味はまあこんなものかなというところ。鴨(実はアヒル)はオレンジ風味のほうが美味いと思うが。




 

うーん、なかなか美味そうに写っていますね。サン・ミッシェルのル・サン・アンドレのランチ。またしても鴨で、今度はコンフィ(confit de canard 脂漬けにしてオーブンで焼いたもの)。これけっこう好きなんですよね。帰国直前のゼミ生たちは滞在中に脂っこい肉ばかり食べつづけてもう飽きてきた感じ?



 

もう一丁、ル・サン・アンドレのランチ。これは私自身の帰国当日で、最後にノートルダムを見ていこうとするためここで昼食というパターンが多くなります。牛ランプ肉の厚切りステーキ(pavé de rumsteak)、€15也。昼間からステーキとワインなんて背徳だわ! と一瞬思ったけどこちらでは普通。というのは昨年のネタでした(同じページに同じ料理もありますね)。パリにもずいぶんなじんできて、何だか普段以上に牛肉を欲するんだよね体が。カジュアルなステーキはだいたいペッパーソースかマヨネーズに近いソースが出てくるのですが、味ぽんで食べたら美味しかろうにとしばしば思います。

 

 

こちらは、向かい側のカフェ・ル・クルー・ド・パリ。日替わりメニュー(plat du jour)は仔牛のロースト(rotti de veau)でした。€10.40也。仔牛は淡白なのでローストでは味わいがないんじゃないかなと思っていたら、きのこと一緒に強めの塩味で炒めてあるようですね。そういうものなのか、小さなマカロニが大量に添えられています。仔牛のブランケット(ホワイトソース煮込み)にはバターライスという決まりがあるのですが。

 

 

常宿からメトロで南に2駅、歩いてもいけるようなところに13区の中華街があります。といっても横浜や神戸やロンドンのように大きくはなく、しかもレストランはタイ料理またはベトナム料理をあわせて供します。われわれが「西洋料理」「洋食」なんて大きなくくりでいうように、アジア系統は一緒くたにされるのでしょうか。筍絲木耳猪(タケノコ・キクラゲ・豚肉の炒め物 €7)と揚州炒飯(広東風チャーハン €4.80)、それにおなじみ青島ビール(€3)。味はまあ普通かな。中華はメニューの見当をつけやすいのと、値段が安いこと、それにディナータイムが日本と同じくらいで早いこと(フランスは20時以降が普通)がいいところですね。私はなくてもまったく平気だけど、米を食わないと苦しくなるというジャパニーズのみなさんは、日本料理はバカ高いので、中華に行くといいかもしれませんよ。

 
 



 

ムフタール通りから鉄鍋通りに折れる角にあるレストラン、ラ・ヴィエイユ・トゥール(La Vieille Tour)。この前は何度も通っているのだけど(前述のシェ・ロベールはこの先)、なぜだか入るのは初めてでした。なかなか落ち着いていていい感じです。€16のコースが20時までのタイムサービスで€11と相当安くなっていて、これもフランス時間ゆえ。普通のカジュアル・フレンチなので最も普通っぽいメニューを選びました。前菜はオニオン・グラタン・スープ(soup à l’oignon gratiné)、主菜は牛肉のワイン煮込み(bœuf bourguignon)、デザートは別に要らんのだけどレモンのシャーベット。ブフ・ブルギニョンは何度も食べているけど、ここのスタイルはライスが別盛りになっていて、土鍋で供される肉をかけて食べるというもの。何だか日本の家庭でやっていそうな食べ方だぞ。美味しかったけどもう少しスパイシーでもいいかもしれない。会計したらお店の名刺をくれて、ムフタール側から見たお店の絵でした。



 

例年なんとかの1つ覚えみたいに愛用するイポポタムス(Hippopotamus これは北駅店)で、シャロレ牛のステーキ€15.90。日本の同クラスのステーキチェーンと比べたら質量ともに優れているってば。ただ、昨年までとはパンの形が変わっていた。ぽそぽそして美味くないのは同じだったけど。

 

 

ここも毎年の定番で、滞在中に一度ならずお世話になります。宿ちかくのレ・ゴブランにあるキャノン・デ・ゴブラン。この日はカウンターで生ビール(Kronenbourg 25cl 2.20)。カウンターでも、とくに込んでいなければ置いてあるスツールに座っていいんですよ。この気楽さが私をビールに近づけてしまったのです(実話)。

 

 

 

最後は、帰国直前のシャルル・ド・ゴール空港第1ターミナル免税ゾーンで、グラスワイン(€4.10)。ここまで来ると早く乗ってしまいたいのと、乗れば窮屈な座席に12時間も拘束されるのかという嫌な感じとで、仕方なく燃料を入れるわけね。第1ターミナルは全般に飲食店が少ないのですが、日本人があまり行かない地下1階にマクドナルドとかイポポタムス、カフェなんかが集まっていて、時間をつぶせます。

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