古賀毅の講義サポート 2019-2020

Études intégrées et interdisciplinaires: études croisées vers les années 2020

総合学際科目:2020年代への学びの架橋


千葉工業大学工学部機械工学科、先端材料工学科、電気電子工学科、先進工学部生命科学科 (総合分野) 
後期 火曜 2限(10:40-12:10)  新習志野キャンパス 7号館 7202教室

 

 

 

 

 

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2021
910月の授業予定
9
21日 はじめに/学びの架橋・越境に向けて
9
28日 ブラックボックス化と規格化・均質化
10
5日 メディアの現代化とソースの単純化
10
12日 モータリゼーションの進展と自動車社会(1)
10
19日 モータリゼーションの進展と自動車社会(2)
10
26日 インクルーシブとユニヴァーサル


 


開講にあたって

総合学際科目は、3S2年前期)までの学部指定科目群1の学習を踏まえ、教養的な学びの経験と自身の社会での経験・考察とを融合させて深め、学部指定科目群2(津田沼)や専門科目へのブリッジとなるように思考をリフレクトすることをめざします。「学際」(interdisciplinary)というのは、個別の学問分野を越えて、あるいは結合させて思考する考え方のことで、何ごとも複雑化し高度化した現代においては不可欠の視野であるのですが、大学での学びというのはとかく専門化しやすく、学生もまた「私は○○の専門だから(他は関係ない)」といった態度に陥りやすい傾向にあります。理系においては、文系以上にその弊害(あえてマイナスで申します)が強いようです。自分の不得意な分野や関心の薄い分野をまるごと切り捨ててしまう人も少なくありません。けれども世界(社会)はあなたの個人的な好みや専門性とはかかわりのない次元でちゃんと動いています。せっかくの専門やこだわりを生かすためにも、それがどのような文脈にあるのか、社会のどこに生きてくるのかといったテーマを自分なりに考えてみる必要があります。

本年度は「2020年代への学びの架橋」という副題です。すでに2020年代に入って2年弱ですが、もう直感的におわかりのように、2019年までと2020年以降とでは明らかに「別の世界、別の状況」になってしまっています。大学2年生のみなさんが中学生・高校生だったころと現在とでは、社会の前提が変わってきており、ゆえに社会の見方も変わってきています。ただ、目の前の短期的な出来事や現象に振り回されすぎると、全体の構造を見通すことが難しくなります。なぜ全体の構造なのかといえば、みなさんがこれから歩んで、かかわっていく社会というのは、個別の事象ではなく全体の構造だからですね。この科目は、高校まででいうならばもちろん社会科なのですけれども、いま述べた問題意識がありますので、個別の知識の獲得(たとえば「暗記」)などどうでもよくて、まさに「全体」「構造」を自分自身の問題として考えることを目的とします。暗記がなくてよかったと思う人もいるだろうけれど、これまで「社会を考える」習慣がなかった人にとっては、かえって難儀かもしれません。また、学問ですから、自身の主観や経験や価値観というのを、新たな視野や知識で上書きし、突き放していかなければならなくなります。ハタチの大学生の考える「常識」では通用しません。当科目の学びを通して、思考し、それを新たな枠組、前提として社会に向き合うということを強く求めます。大学生の学びというのは、本来そういうものです。

さて受講生が20歳前後であるということは、物心ついてそれなりに社会の情報を得られるようになってから10年になるかどうかというところでしょう。社会が「変化」しているという感覚をもてるかどうかというところですね。新しいアプリが出たとか、新しい施設ができたというような可視的な変化はもちろんですが、「構造」そのものが変わっていくというのは捉えにくく、つかみづらいものだと思います。しかし、これから長い年月を、学校や先生のアシストがなく自力で生きていかなければならないのだとすれば、構造の変化を動態的に捉えるスキルというのを、いまのうちに獲得しておきたいところです。当科目では、いくつかの具体的な事象を立てて、それを通していま述べたような視点に向かうことにします。繰り返しますが、知識を覚えるのではなく、それを足場にして思考することに意味があります。

この総合学際科目を含む総合分野は、教養と専門分野をつなぐブリッジであると同時に、大学前半(新習志野)の学びとより高度化する後半(津田沼)の学びとをつなぐブリッジにもなります。みなさんの大切な専門分野と進路をむしろ意識して、思考をフル稼働させてみてください。



REVIEW 9/21
*文意を損ねない範囲で表現や用字法などを改めています。複数のレビューを統合したり一部を省略したりする場合もあります。

開講後に掲出します

 


 

当科目の評定方針

所定のポートフォリオにもとづき、数回の授業内課題を通じて思考や取り組みのプロセスを総合的に評価します(自己評価を含む)。
出席点はいっさいありません。

 


 


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