2023 SPRING

 

東京六大学野球 令和5年春季リーグ戦

Tokyo Big 6

明治

法政

慶應

早稲田

立教

東大

勝(分)敗

勝ち点

明治大学

-

○○

○●○

○○

○○

○○

10-(1)-1

5

法政大学

●●

-

○●○

●○○

○○

○○

8-(1)-4

4

慶應義塾大学

●○●

●○●

-

●○○

○○

○○

8-(2)-5

3

早稲田大学

●●

○●●

○●●

-

○○

○○

6-6

2

立教大学

●●

●●

●●

●●

-

○○

2-(3)-8

1

東京大学

●●

●●

●●

●●

●●

-

0-(1)-10

0

(全日程終了)

東京六大学野球連盟

 

リーグ後半に失速 秋の再起なるか 春季リーグ戦閉幕


2019
年秋いらいの声出し応援解禁となった早慶戦 28日)


ほぼ毎回の18安打を浴び12四球を与えては勝利はない 28日)


6
回表 3番熊田が右前打してこの日唯一の得点を上げる 28日)

 

最終週の試合結果&観戦記

527日(土)
早稲田 5-3 慶應

内野学生応援席の開放に加えて声出しも解禁となり、4年ぶりの完全版での早慶戦となりました。ことしは190311月に第1回の対戦が開催されてから100周年の記念の節目を迎えます。早稲田はエース加藤の立ち上がりが不安定で、1回表に慶應4番の栗林が左越え2点本塁打を打たれて先制されますが。その後は落ち着き、かえって4回裏に小澤の適時二塁打で同点に追いつきました。7回裏には代打島川が3点本塁打を放って勝ち越し、後続の投手が抑えてそのまま逃げ切りました。早稲田は法政4回戦からつづいた連敗を3で食い止めました。

 

528日(日)
慶應 15-1 早稲田

前日の逆転負けから一転、慶應が序盤から猛攻を見せて、18安打12四球15得点で圧勝、11敗のタイとしました。先発の谷村が7回まで好投して早稲田の打線を封じ込め、内外野の守備も攻守を連発して投手を助けました。2番本間が3打点、5番みやざきが5打点の大当たりで打線が見事に機能しました。早稲田は懸案だった2回戦の投手がやはり鬼門となり、先発の清水大は立ち上がりにストライクを取れずに押し出しなどで4点を奪われ、03分の2で降板。2番手の飯塚も1イニングもたずに5失点と、序盤2回で勝負が決しました。打線も早打ちの空回りがつづき、攻撃のリズムをまったくつくることができませんでした。

 

529日(月)
早稲田 - 慶應

雨天中止

 

530日(火)
慶應 1-0 早稲田

1回戦につづいて加藤と外丸の主戦対決。投手戦となり加藤も力投しましたが、4回表に慶應の3番廣瀬がソロ本塁打を放ち、この最少得点を外丸が守り抜いて完封勝ちしました。慶應は粘り勝ちで3位に。早稲田はリーグ戦前半は連勝に加えて打線の勢いがありましたが、4回戦までもつれた法政戦で流れが止まり、以降は失速しました。2回戦を任せられる投手が不在なのと、スタメンクラスとそれ以外との力量の差が大きそうなのが気になるポイントです。秋季リーグ戦に巻き返しを期待しましょう。

 

7週の試合結果

520日(土)
明治 1-0 立教
法政 11-0 東大

明治・村田と立教・池田の4年生エース対決は予想どおりの投手戦となり、互いに100球を超える力投を見せましたが、明治が2回に適時打で上げた1点を守り抜いて先勝。完全優勝に王手をかけました。法政は序盤から打線が好調で、計18安打を放ち、東大に圧勝しました。

 

521日(日)
法政 2-0 東大
明治 11-3 立教

東大はエース松岡が奮投したものの5回に本塁打などで2点を奪われ、その差のまま敗北を喫しました。法政の2位、東大の6位が確定。明治は序盤から効果的に得点を重ね、4投手の継投で立教を寄せつけず、連勝で勝ち点5の完全優勝を達成しました。立教は東大から奪った2勝のみの勝ち点1と、近年にない失敗シーズンとなってしまい、5位に沈みました。

 

 

6週の試合結果&観戦記

513日(土)
明治 15-4 早稲田
慶應 3-3 立教

早稲田は9日の法政戦に先発した加藤が中3日で先発。序盤から不安定で、1回表に早くも上田希の適時打を食らって先制を許すと、3回・4回にそれぞれ3点ずつを奪われKO2番手以降が課題とされる中で主戦の加藤だけは抜群の安定感を見せていましたが、強打の明治打線によってついに打ち崩されました。中盤以降は投手陣が本塁打攻勢を浴びて、大事な初戦にまさかの大敗を喫しました。明治は先発の4年村田が好投して、3季連続優勝に王手をかけました。

慶應は併用日規定で延長がない中、9回表に同点に追いついて引き分けに持ち込みました。

 

514日(日)
慶應 6-3 立教
明治 6-3 早稲田

明治が終始リードを保ったまま連勝して、1カードを残した段階で3季連続43回目のリーグ優勝を決めました。明治先発の4年石原は早めに追い込む投球で優勢に試合を進め、2回以降は追加点が取れない中をよく持ちこたえました。対して早稲田の先発4年清水大は、この日も立ち上がりに苦労して、15番打者の間に4安打3点を奪われる大乱調。変化球が真ん中に入ってくるところを痛打されるパターンを繰り返しました。6回表には疲れの見えた石原から5番吉納が左越え3点本塁打を放って1点差に詰め寄りましたが、2番手の伊藤樹が6イニング目となった8回裏に小島大河に右越え2点本塁打を浴びて万事休しました。各回の先頭打者を出塁させる悪いパターンがこの日もつづき、試合の主導権を一度も奪えなかったのが残念です。


明治が勝ち点4を上げて3連覇を達成 14日)


6
回表二死一・三塁で5番吉納が左越え3点本塁打 14日)

 

慶立2回戦は中盤に打ち合いとなり、慶應が最終的に3点差をつけて先勝。

 

515日(月)
慶應 7-2 立教

慶應が6回に集中打を浴びせて4点を奪い、リードを保ちつつ逃げ切りました。慶應は勝ち点2を上げて最終週の早慶戦を迎えます。

 

5週の試合結果&観戦記

56日(土)
早稲田 3-1 法政
立教 6-6 東大

ここまで5戦して5連勝、打率ランキング上位にスタメンがずらりと並ぶ早稲田は、この日も初回に法政先発の篠木を攻めて、3人で早くも1点を返す好調ぶり。4回に追いつかれましたが6回表に4番の印出がソロ本塁打して勝ち越し、加藤・齋藤・伊藤樹の継投で法政打線を1点に抑えて先勝しました。唯一心配だった5番吉納にも安打が出て、上位から下位までつながりのよい打線が維持されています。7番の2年小澤はこの日も2安打と、存在感を示しました。

立教は終盤まで5-1と優勢に試合を運びましたが、8回裏に東大の8番山口真に満塁本塁打を浴びて同点に追いつかれ、プロ併用日の規定により9回打ち切り、引き分けに終わりました。立教はここまで勝ち点はおろか勝ち星を上げることができないまま、もどかしいリーグ戦を過ごしています。

 

57日(日)
立教 - 東大
早稲田 - 法政

雨天中止

 

58日(月)
立教 2-0 東大
法政 9-6 早稲田

懸案の2回戦先発問題が早稲田の連勝をストップさせました。この日の先発は4年の清水大でしたが、立ち上がりからかなり不安定で、球威・制球ともによくなく、投球のテンポも確立できませんでした。ボール先行に加えて先頭打者を出塁させてリズムを崩す繰り返しで、好守備に救われて流れを取り戻したかに見えてもまた自身でテンポを乱すというスパイラルに落ち込んでしまいました。清水は1回と3回に法政の3番内海壮の適時打を浴び、4回には8番の吉安にも打点を許すなどいいところがなく、2回目の打順まで引っ張ろうとした監督の思惑以上に悪かったため4回までで降板。スタンドから観ている感じではもう少し早く継投するほうがよかったようにも思います。しかし5回から継投した2番手の3年鹿田はさらに悪く、登板した5回表に中津、吉安に似たような弾道の右越え本塁打を浴びて突き放されてしまいます。監督はイニングの責任を取らせようとしたようですが、この回で0-8と相当な劣勢に立たされることになりました。リーグ戦ここまで好調だった早稲田の打線は、法政先発の尾アの前になかなか攻撃の糸口をつかめませんでしたが、8点差となった直後の5回裏に中村将が2点本塁打を放って追撃を開始すると、6回裏に尾瀬の適時打などで3点差まで追い上げました。しかしその後の好機に適時打がなく、3点差で敗れました。16回まで、安打または四球で先頭打者を出塁させ、犠打で得点圏に贈られ、その後に安打されて失点するというまったく同じパターンにはまり込んでは勝つことができません。中盤以降の反撃の流れを汲んで、3回戦での勝利を期すべきかと思います。


劣勢のなか3安打3打点と気を吐いた2番中村将 5回裏、2点本塁打を放つ 8日)


6
回裏 1番尾瀬が中前に適時打 8日)

 

立教は先発の沖が3安打完封して、ようやく今季初勝利を上げました。東大の先発松岡も非常によい投球でしたが味方の打線が沈黙して完投負けを喫しました。

 

59日(火)
早稲田 0-0 法政 (延長12回)
立教 4-2 東大

1回戦と同様に、加藤と篠木のエース対決となり、両者譲らぬ投手戦の末に、延長12回まで得点がなく引き分け。4回戦に決着を持ち越しました。9回からリリーフして3回を投げた2年の田和が無安打の力投を見せて、先発加藤の好投に報いました。立教は中盤に逆転して、ようやく今季初の勝ち点を上げました。東大は再下位が確定しました。

 

510日(水)
法政 5-4 早稲田

4回戦の先発は2日前と同じ4年の清水大。しかし立ち上がりに3番内海壮の適時打で先制されるというまったく同じ展開となり、3回で降板しました。攻撃面では4回に同点とし、6回に印出の犠飛で1点を勝ち越しましたが、9回表に4番内海貴の右越え2点本塁打で逆転され、痛い黒星を喫しました。その前の早稲田の攻撃では、中前打を受けて二走が本塁を突いたものの封殺されるという場面があり、ダメ押しを果たせなかったばかりか試合の流れを法政に奪われる結果となりました。

 

4週の試合結果

429日(土)
明治 5-4 法政
慶應 11-3 東大

勝ち点2どうしで迎えた明法1回戦は、双方が攻撃面で持ち味を発揮して一進一退の好ゲームとなりました。8回裏に明治の代打木本が2点本塁打を放って逆転し、そのまま1点差で逃げ切り先勝。慶東1回戦はワンサイド・ゲームとなり慶應が先勝しました。

 

430日(日)
明治 - 法政
慶應 - 東大

雨天中止

 

51日(月)
慶應 3-0 東大
明治 3-0 法政

明治・村田と法政・篠木のエース対決は予想どおりの投手戦となりました。互いに粘り強く投げる展開となりましたが、初回に先制点を上げていた明治がリードを保ったまま逃げ切り、勝ち点を3として首位に立ちました。篠木は被安打数で村田より優勢でしたが立ち上がりの失点が響きました。慶東2回戦では、慶應の4年谷村が東大打線を被安打3に抑えて完封。慶應はようやく勝ち点1を上げました。

 

3週の試合結果

422日(土)
慶應 0-0 明治
早稲田 8-2 立教

早稲田は初回から一発攻勢で終始優勢を保ち、先勝しました。1回表に主砲熊田の先制適時打につづき5番吉納が3点本塁打、2回には今季1番に定着している尾瀬がソロ本塁打でつづきました。また1年時から打線に名を連ねながら本塁打のなかった6番の4年野村がソロ2発を放ちました。この日は14番がすべて複数安打するなど、このところ安定していたはずの立教投手陣から14安打して圧倒。主戦の加藤が今季2勝目と、攻守に万全の勝利を得ました。

明慶1回戦は互いに譲らず、プロ併用日規定により9回引き分け。明治の主戦・村田は被安打1の力投を見せたものの援護がありませんでした。

 

423日(日)
早稲田 11-3 立教
明治 5-1 慶應

早稲田の打線はこの日も中軸に当たりがあり、序盤・中盤・終盤に効果的に加点して、前日と同じ14安打を浴びせて圧勝。開幕4連勝で首位に立ちました。春季リーグ戦は最初の2カードでチームのムードがつくられやすいため、この勢いは願ってもないことと思われます。2回戦を投げる投手に課題があるとされますが、小宮山監督は先発を含め12回ずつの小刻みの継投策で乗り切りました。次節以降に本格的に投入できる投手の見極めもできたのではないかと思います。

明治は中盤に本塁打などで逆転し先勝しました。

 

424日(月)
慶應 5-4 明治

連勝をねらう明治が中盤まで2-0で優勢でしたが78回に計5点を上げた慶應が逆転し、最終回に1点差まで迫られましたが逃げ切りました。

 

425日(火)
明治 5-2 慶應 (延長10回)

4回戦に突入した明慶両校はこの日も互いに譲らぬ熱戦を見せました。4回に慶應が2点を先制しましたが明治が67回に1点ずつを奪って追いつき、延長へ。10回表に明治の捕手・小島大河が3点本塁打を放って勝ち点2をもぎ取りました。村田・蒔田の二枚看板の連投で慶應打線を計5安打に抑えたのが効きました。慶應はいまだ勝ち点のない状態です。

 

2週の試合結果&観戦記

415日(土)
立教 - 法政
早稲田 - 東大

雨天中止

 

416日(日)
立教 1-1 法政 (延長12回)
早稲田 9-1 東大

雨天で初戦が1日ずれ込みました。しかも第1試合が12回裏を残して突然の雨で中断されたため試合開始が遅れ、その第2試合も開始1時間で雷雨に見舞われて約50分の中断と、天候の急変に追われて落ち着かない日になってしまいました。私は最初の中断のときにも球場にいたので2度目はさすがに風邪をひきそうになり、そこで見切りをつけて帰宅後にテレビ観戦しました。早稲田の先発は最終学年になった加藤。3年春に独り立ちして、着実に実績を積んできました。開幕カードの東大戦では、いろいろな球種を試すように丁寧に投げているのが印象的で、4回に酒井捷にソロ本塁打を浴びた以外はまったく危なげなく、9回を投げ切って、被安打4の今季初勝利となりました。打線は開幕の東大戦なので追い風参考程度ですが、先発9人のうち8人が安打、4人が複数安打と好調で、とくに3番に入った4年熊田は3回裏に右越え2点本塁打、8回裏に2点適時二塁打など、5打数3安打1本塁打3打点と打線のコアにはまりました。7番に入った2年小澤も飛躍を感じさせる活躍を見せています。


9
1失点で完投勝利を上げた4年加藤 16日)


3
回裏 4年熊田が右越え2点本塁打 16日)


雷雨に襲われ約50分間の中断 16日)

 

立法1回戦は両校の投手陣が奮闘し、最大の延長12回を互いに譲らず引き分けました。

 

417日(月)
早稲田 14-1 東大
法政 2-1 立教

早東2回戦は3年鹿田が先発。制球に苦しみプレイボール直後の12番に打たれて早くも1点を失いましたが、どうにか5回を投げ切りました。打線は東大先発の松岡に抑えられ4回まで1人の走者も出せない苦しい序盤でしたが、中盤以降に効果的に加点し、78回に5点ずつを奪って結果的には13安打14得点の圧勝。反撃は5回表二死二塁で敵失により1点を上げ同点に追いつくところからはじまり、6回表には中村将の右犠飛で勝ち越し。7回表は小澤の右越え2点適時三塁打などで一挙5点を上げ、さらに8回表には代打鈴木健や4番印出などの適時打で突き放しました。東大は松岡が力投していたものの、スタミナ不足なのか頼みの制球力が中盤になると落ちてきて、甘く入ったところを狙い打たれました。早稲田は最初のカードを連勝で勝ち点1としました。鹿田が1勝目。


5
2安打1失点で今季初勝利の鹿田 17日)


7
回表一死二・三塁 7番小澤が右越えの適時三塁打を放つ 17日)

 

立法2回戦は、内海貴の2点本塁打で上げた得点を篠木の力投で守り抜いた法政が1点差で勝利。先勝してあすの3回戦を迎えることになりました。

 

418日(火)
法政 4-3 立教

立教が3回に本塁打2本で3点を先行し、優位に試合を進めましたが、法政が7回に3点を奪って逆転し、そのまま逃げ切りました。前季5位と振るわなかった法政ですが、今季は開幕から2カード連続で勝ち点を上げて、好調のようです。課題であった投手力も安定してきました。

 

1週の試合結果

48日(土)
明治 3x-2 東大
法政 10-0 慶應

昨年春・秋の優勝校である明治が開幕カードで東大と対戦。8回表にいったんは逆転される苦しい展開のまま延長に入り、10回裏に6番堀内の犠飛で辛くもサヨナラ勝ちで、先勝を果たしました。慶應は実績のある先発の外崎が初回に打ち込まれ、そのままペースをつかめずに大量得点を許しました。7回を投げ無失点に抑えた法政先発の4年尾アが今季1勝目。過去3シーズンはそれぞれ1勝ずつしかしておらず、最終学年のプライド発揮が期待されるところです。

 

49日(日)
慶應 3-2 法政
明治 6-3 東大

連勝をねらう法政は1回裏に本塁打で2点を上げて先制し、優位に試合を運んでいましたが、9回表に代打村上の2点本塁打などで慶應が一挙3点をたたき出して逆転勝ち。11敗のタイに持ち込みました。明治はこの日も東大打線の粘りに苦しみ、投手陣が四死球を連発して苦戦。初回に3点を先制したものの6回までに追いつかれ、9回表にようやく突き放して逃げ切りました。勝利打は控え捕手の菅原で、東大の2番手で好投した平田と力のこもった勝負の末に右中間に運び、走者2人を生還させています。東大は連日にわたって攻守に健闘を見せ、以降のカードが楽しみになりました。

 

410日(月)
法政 4-1 慶應

均衡した展開でしたが終盤の89回に法政が効果的に得点し、勝ち点1を獲得しました。慶應は投手陣の不安定さが気になるところです。

 

 

 

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